フリードリヒ・ハイエク



シェイクスピアの不条理な『リア王』等の悲劇は現代日本だ。

愚劣なリア王やグロースター(日本国民)は、娘ゴネリルやリーガンの美辞麗句やエドマンドの策謀(小泉やマスコミ)に欺され、遺産(郵貯簡保、郵便)を奪われる。そして、誠実で、実直な末娘コーディリアたち(良識派)は、追放され、惨たらしい結末を迎える。シェイクスピアは、現代日本を予見していたみたいだ、およそ400年前に。
 しかし、シェイクスピアは、近代の出発点の悲劇を描き、現代日本は、近代の末期の悲劇を露呈している。そう、この化け物の首相の時代を越えると、新しいメタモダンの時代があるのだ。メタモダンの黎明だ。ならば、今の悲劇は、喜劇である。





自我/近代主義的非合理主義から差異/メタ近代主義へ向けて


首相の選挙演説は、お題目を唱えることであり、念仏選挙と言うべきだと思う。そう、公明党は、創価学会であり、それは日蓮関係である。南無妙法蓮華経である。郵政民営化改革=南無妙法蓮華経である。
 とまれ、私は、今日、感情に流される日本人を分析したい。彼らにとっては、知性や理性は、嘲りの対象である。情動性が占めているのである。非合理主義である。フロイト的に言えば、死の欲動である。死の本能である。これは、自我の裏返しである。自我のもつ非合理衝動である。
 どういうことかと言えば、本来、自我とは、差異共存志向性への反感である反動であるから、根本的に非合理主義である。つまり、自我とは、理性ではなくて、反感という非合理的感情を基盤にもっているのである。そして、生活が苦しい困難な時代となったとき、この反感・反動的な非合理主義が奔流となると言えるだろう。つまり、自我/近代主義/大資本主義において、金融資本主義となると、「新自由主義」的な時代(弱肉強食の時代)となり、一般人は、苦しい生活となる。このとき、自我の反感・反動の非合理主義が支配・主導的となるのである。このような時は、理性、知性、智慧、叡智ではなく、「力」の感情に一般人は共鳴するのである。この点、知性がまったくない、首相の演技的な「力」の誇示に人々は引きつけられるのである。「ぶっ壊す」、「改革」、「官から民へ」という破壊的な「力」の誇示に酔うのである。
 そう、こういうときは、絶望的である。しかしながら、この非合理主義、ファシズム現象は、近代主義の帰結ないしハイパー近代主義であり、結局、この試練は、近代主義の彼岸であるポスト近代主義あるいはメタ近代主義を志向、意味している。近代的自我・資本主義である限り、この非合理主義・ファシズムは反復されるのである。これは、死の欲動である。破壊の欲動である。創造はない。ただし、このカオスの縁の、メタ近代主義、メタモダンに未来があると言えよう。

p.s. そう、近代主義的非合理主義と言ったが、ならば、近代科学は、非合理主義であるのかという反論が提起されるだろう。この問題は、実に哲学的である。フッサール現象学にも関係する。この点は実に本質的な問題なので、後で、詳論するつもりであるが、今、簡単に言うならば、近代科学と近代主義的非合理主義は、同居できるのである。というか、一如の面が強い。そう、これは、また、ニーチェ哲学の問題でもある。また、漱石の問題でもある。D.H.ロレンスの問題でもある。近代科学の真理への意志とは、非合理主義と一体ではないかという問いが提起される。反感・反動である自我と近代科学とは、一如ではないか。なぜならば、自我は、差異共存志向性(真の社会性、共助性、互恵性、相互扶助性、共同的社会性等)を排斥するのであり、利己主義である。しかし、この自我=利己主義は、近代科学的客観主義と容易に結びつくのである。つまり、自我=利己主義は、近代科学的客観主義と連続・同一性化するのである。つまり、自我は、後者にアイデンティティを求めるのである。自我の独善的志向は、近代科学的客観主義に同化するのである。だから、自我=利己主義=近代科学的客観主義は、悪魔主義である。つまり、近代西欧とは、近代的悪魔主義のことである。これで、いちおう、証明されたと言えよう。
 近代主義、近代西欧主義とは、近代的悪魔主義である。そして、今現在、これが、首相/自民党に顕現して、悪魔的国民を魅入らさせているのである。悪魔的政府と悪魔的国民、好一対である。

p.s. 悪魔的マスメディアの存在も忘れてはならない。この三位一体である。





民主党がとるべき道とは何か(インタビュー)

資料です。

以下の記事で、宮台真司氏は、首相の正義感を述べているが、これは、違うと思う。首相の「正義感」とはルサンチマン(怨恨)によるものである。それは、反感・憎悪による見かけの正義感に過ぎない。首相の「正義感」とは、結局、憎悪の対象の「旧経世会」を模倣するものとなるだろう。官僚型利権構造である。宮台氏は、確かに、状況の明敏な分類能力はあるが、洞察力が浅いと言わなくはならない。この浅さは、自己認識の浅さによるのではないだろうか。つまり、自惚れが、洞察力を鈍化させているように思う。評論家のスタンスとも関係するのだろう。


民主党がとるべき道とは何か(インタビュー)
投稿者:miyadai
投稿日時:2005-09-03 - 20:12:00
カテゴリー:お仕事で書いた文章 - トラックバック(20)
8月25日にアップしたものを再度(上にくるように)掲載します******

■総選挙の見取り図となるキーワードがあります。「旧保守=農村型保守」「新保守=都市型保守」「都市型リベラル」です。
小泉政権の性質を見ると、小泉氏には、バラマキ政治に終止符を打つ正義感がありつつ、清和会的な金融族利権と、旧経世会への憎悪があります。正義感と利権と個人的感情の、重ね焼きなのです。
■加えて外的事情として、今日的ポピュリズムと、米国の意思が重なる。まず石原慎太郎人気や9・11以降の米国世論動向と同種のポピュリズムがあります。国民の不安を煽り、鎮められるのは俺だけだと男気を示す、という伝統的戦略です。
■ また小泉氏は旧経世会的なカネやコネのバックかない分、米国をバックにしてきました。横須賀育ちなのもある。イラク自衛隊派遣から郵政改革まで、一貫した米国一辺倒。340兆円の「国民の虎の子」を狙う米国金融界は郵政民営化を望み、米国政府の年次改革要望書の筆頭項目です。
■正義感、金融利権、経世会憎悪、ポピュリズム、米国好きの5要素で彼の行動は説明できます。だから郵政法案否決も衆院解散も百%だと私は予想しました(http: //www.videonews.com)。法案否決で、衆院解散すれば、自民党が負けようとも旧経世会が一掃されて万々歳だからです。
■小泉氏が「そういう人だから」総裁に選ばれて自民党を延命させたのと裏腹に、「そういう人だから」旧自民党を当然潰そうとする。小泉氏を総裁にした時点でこうなるのが必然的なのです。この逆説の背後に、骨太な地殻変動があります。
■ 小泉支持は、旧保守でなく、新保守=都市型保守です。背景にあるのが九〇年代を通じた旧保守から新保守への地殻変動。「新しい歴史教科書をつくる会」「2ちゃん右翼」が象徴的です。過剰流動性と生活世界空洞化で不安になって「断固」「決然」の言葉に煽られる「ヘタレ保守」です。
■亀井氏や綿貫氏の支持層は旧保守。旧保守は集権的再配分を目指すので左派的です。再配分を望む地方の弱者が、旧社会党じゃなく自民党を頼るのは自然。だから自民党政治が永続し、小選挙区制でも二大政党が実現しなかったのです。それが小泉氏で変わった。
■旧保守も旧左翼も団体的動員(土建屋的動員・組合的動員)を梃子とする同じ穴のムジナです。新保守は、団体的的動員とは無縁。天皇の尊崇と無関係なことを含めて、都市無党派層に近い性質を持ちます。この地殻変動に、旧保守が鈍感だったのです。
見田宗介氏が八月一六日の『朝日新聞』で、日本は経済水準が高いのに「とても幸福だ」と答える人が極端に少ないと語ります。アマルティア・センの言葉だとケイパビリティが低い。すなわち多様な仕事、多様な趣味、多様な家族、多様な性を、自由に選べそうで、実は選べない。制度的に選べないのに加え、主体の能力が低いので選べない。鬱屈と嫉妬が拡がるばかりです。
■そうした国民は、「決然」「断固」に象徴される小泉的振舞いからカタルシスを得ます。現に都市部の若者は「気持ちいい」と口々に語る。それが新保守の感情です。この感情は二〇〇一年参院選で明白でした。高祖議員の得票が典型で、自民党の団体的動員の時代は終わります。
■平成不況による会社共同体の空洞化に加え、ハコもの的な集権的再配分による地域共同体の空洞化こそが、皮肉にも旧保守の地盤を崩した。かくして新保守的な感情が高まる二〇〇一年、小泉氏が登場します。
■彼は十年前から、バラマキ政治を続けたら未来はないと主張しています。完全に正しい。財政赤字を積むバラマキは、もの言えぬ子孫からの収奪で、倫理的に許されない。すぐにやめるべきです。
■ でも、バラマキをやめるのと、弱者を放置するのとは別問題。現に社会的弱者だからこそ噴き上がる都市型ヘタレ保守は、小泉流「決然」にカタルシスを得ても、そのあと幸せになれません。そこに、都市型保守への「都市型リベラル」の対抗可能性があり、都市浮動票を取り合う二大政党制の可能性があるわけです。
■ だから、民主党が示すべきは「都市型リベラル」の政党アイデンティティです。「小さな政府」が「弱者切り捨て」を伴ってはいけないと主張し、「都市型弱者」である非正規雇用者やシングルマザーや障害者の支援を徹底的に訴える。「フリーターがフリーターのままで幸せになれる社会」をアピールすればいいのです。
■「バラマキはダメだから壊す」の小泉流は明瞭です。対する民主党が「壊し方の非合理性」を訴えるのは稚拙です。郵政法案がデタラメでも、デタラメな法案を武器に使って旧経世会を葬り去ったことを、国民が賞賛しているのですからね。小泉氏を倣って「削る」「縮小」を繰返すのも稚拙です。「小泉さん、壊してくれてありがとう。壊れた後は民主党が作ります」で行くべきじゃありませんか。
■「都市型保守」のネガティビティに「都市型リベラル」のポジティビティを対置する。「不安」に「幸せ」を、「不信」に「信頼」を対置する。本当にタフでカッコイイのはどちらか。言うまでもありません。


参考:民主党の新しいCF
http://www2.dpj.or.jp/

民主党公式サイトを訪れるとポップアップする選挙スペシャルの「岡田さん姿」からも飛べます。


MIYADAI.com Blog
http://www.miyadai.com/index.php?itemid=283





!!!???多分これが一般的無党派層サラリーマンの声を代弁している。!!!???


資料です。

以下の記事は、「改革」という反動路線に乗せられてしまっているものであるが、分析すると興味深い。赤色の字は、私の強調である。すぐわかるのは、偏見で物事を見ているのがよくわかる。
「改革」路線であるが、反論すれば、小泉政府自身は、改革しないで、財政赤字を増大させているのではないか。「小泉総理に強制された」と言っているが、これは、語るに落ちたというものだろう。「強制された」ということは、総理の暴力的な手法を意味しているのである。つまり、サラリーマンは、被害を受けたということである。(私は、この阿修羅への投稿の信憑性を疑う。)
 そう、これだけではないが、グローバル化を受動的に肯定する立場が多いのではないかと思う。一種、諦め、負け犬、短見である。自分たちに被害が降りかかることを考慮していない。また、絶句するのは、改革が、自民党の専売特許であるという主張である。これで、この投稿者は全くの無思考の人間であることを暴露している。そう、この何も考えていない投稿者や同類をどう考えるべきか。これは、現代日本における思考停止現象であるが、この意味は何であろうか。それは、ファシズムである。そう、不連続的差異論から言えば、近代主義の帰結として、ファシズム全体主義が出てくるのである。つまり、現代は、正に、西洋主義の黙示録的終末論的状況である。人類の新たな創造的変容の前夜を意味しているのだろう。「ハルマゲドン」である、今度の衆院総選挙は。


「多分これが一般的無党派層サラリーマンの声を代弁している。
http://www.asyura2.com/0505/senkyo13/msg/752.html
投稿者 佐藤巧 日時 2005 年 9 月 08 日 17:13:49:



とあるメルマガのコラムが、今の状況を非常に判りやすく解説していた。おそらくこれが私を含めた無党派層サラリーマンの声を代弁していると思ったので、此処に抜粋して提示します。(有料メルマガなので、一部とはいえそのままの転載は控える)

_______________________________
・今回の選挙で民主党に風が吹かない最大の理由は『民主党では改革ができない』と国民が考えているからではないか
・既に国民も企業も痛みを伴う自己改革を行っている(小泉総理に強制された)のに対して、肝心の民主党が改革できないと言っていては『民主党に風が吹く』はずはない。
・野党は『貧富の差』を生んだ小泉総理を非難しているが、貧富の差が出る社会は経済がグローバル化したことで始まった『流れ』である。
縮小均衡の政策を野党が表明し、グローバル化に沿った政策を自民党が言っているわけだから、現実感のある自民党に支持が集まるのは自然な流れ。
・国民の最大の関心事は年金制度であり、年金改革は避けて通れない。
・しかし、『年金改革』と言いますように、これは『改革』であり、現時点では改革は小泉自民党の専売特許である。
・このため、野党が甘いことを言っても『何もできない』と国民に見透かされている。

_________________________________

一般人から見ると、今の民主党はかつての社会党のようにただただ反対を叫んでいるようにしか映りません。このメルマガの最後でも書かれていましたが、民主党が今回の選挙で大敗し「このままではダメだ」と言うことに気づくことで、本当の対抗勢力となる政党に生まれ変わることが出来るのではないでしょうか。」


http://www.asyura2.com/0505/senkyo13/msg/752.html





政府の郵政民営化案へのコメント:新自由主義から差異共同資本主義へ


ここでは、直観的に思うことを箇条書きにしたい。

1)これまで、小泉内閣は、財政赤字を増やしてきたことを考えると、「改革」で、赤字がなくなるということは、信じられない。
2)郵政公社は、いわば国債の支えであるから、それが、民営化されると、国債が暴落する。ならば、これを狙っているのか。おそらく、国債を買い支えるために、公的資金注入ということになり、米国吸血金融資本、外資に利することになるだろう。泥棒に追銭である。米日の吸血鬼構造が完成する。
3)いわゆるハゲタカ参入を認める。
4)財務省の一極支配を目指している。
5)ファシズム体制を形成して、国民を支配する構造を完成する。

ざっと、こんな感じである。マスコミ操作で、小泉ファシズムを勝利させようとしているが、しかし、いわば奇蹟的なハリケーン・カタリーナが、民営化の大元でありアメリカを直撃した。
民営化=ニューオーリンズである。おそらく、反動路線は、敗北するだろう。新しい政治経済が必要である。差異共存共創政治経済とは、共同的資本主義と似た面がある。差異共同資本主義というように合体できるのかもしれない。





【我々の太陽系は変化している】意識と物質が進化する:ロシアの見解の報告


資料です。

一番下のURLをクリックして見ると見やすいです。
この記事は、不連続的差異論における、一つの旧い世界/宇宙文化サイクル(西洋文化サイクル)が終わり、一つの新しい世界/宇宙文化サイクルに転移することを、示唆しているとみることもできるかもしれない。
「進化」は、創造的変容であり、質的変容である。差異的変容である。
そう、占星術による星座文化期の考え方も、これを反映しているのではないか。現在、魚座文化期(キリスト教文化期)から、水瓶座文化期(ポスト・キリスト教文化期)へと移行中である。相転移ということになるだろう。




次へ 前へ
【我々の太陽系は変化している】意識と物質が進化する:ロシアの見解の報告
http://www.asyura2.com/0403/jisin11/msg/200.html
投稿者 HAARP 日時 2004 年 5 月 25 日 03:52:13:oQGUNb5q8hjD.