グノーシス主義

カトリックの教義からは異端とされたグノーシス主義では、宇宙を創造した神と真の神(至高神)を区別して次のように考えた。物質は悪であり、物質(自然、人間、宇宙)を創造したデミウルゴス旧約聖書の神)は下等な神である。人間の身体も実体として悪であるが、その中に聖なる火を含んでいる。聖なる火とは、真の神から降りてきた聖霊(プネウマ)で、善なるもの、本来の自己である。人間は知識(グノーシス)によって、自己を至高神に復帰させることが出来る。また、イエスは至高神の子で、人間に真理を啓示するため遣わされた。