大資本的自由・民主主義と精神・社会的自由・民主主義と大資本的自由

大資本的自由・民主主義と精神・社会的自由・民主主義と大資本的自由主義全体主義・独裁主義


テーマ:自由主義・民主主義・全体主義・独裁主義


今回のミャンマーの軍事政権による僧侶や市民への暴力とは、根が深い問題である。単純に、先進諸国が軍事政権を批判するだけでは、皮相である。なぜなら、先進諸国の大企業が、エネルギーや資源で、ミャンマーの軍事政権と関係しているからである。つまり、民主主義国である先進諸国の大企業と発展途上国の軍事政権とが結びついているのである。極端に言えば、民主主義=軍事独裁主義なのである。この矛盾を解かなくてはならない。
 問題は、自由主義と民主主義の結合である自由民主主義である。今日の先進諸国の政治理念はおおまかに言って、自由民主主義であると言っていいだろう。私はこれには大いに疑問・疑念を感じている。
 何故なら、自由主義とは、経済的自由主義、とりわけ、大資本的自由主義であり、中小資本にとっては、被抑圧的であり、いわば、中小資本不自由主義である。つまり、自由民主主義とは、大資本的自由主義的民主主義ということになる。
 そして、大資本的自由主義とは、端的に、弱肉強食であるから、貧富の差が拡大し、また、物質・精神的環境破壊が行なわれる。つまり、反民主主義的なのである。つまり、大資本的自由主義と民主主義は、矛盾・相反する概念なのである。たとえば、ブッシュが言う民主主義とは、民主主義的政治体制であり、民主主義的社会のことではない。つまり、民主主義的政治形式のことであり、民主主義的精神ではないのである。ここには、二つの民主主義があると言えよう。政治形式的民主主義と精神・社会的民主主義である。
 ここで、ミャンマー軍事独裁政権と自由民主主義の先進諸国との関係に返ると、結局、後者は大資本的自由主義/政治形式的民主主義と普遍的自由主義/精神・社会的民主主義との混淆があるが、この矛盾・相反する混淆において、ミャンマー軍事独裁政権と関係していて、普遍的自由主義/精神・社会的民主主義や政治形式的民主主義は、建前として利用されて、本音は、単に、大資本的自由主義にあると言えよう。
 そうすると、大資本的自由主義/政治形式的民主主義という自由民主主義にさえ悖(もと)った経済中心主義において、軍事独裁政権と癒着するということになっていると言えよう。
 これはどういうことなのだろうか。つまり、二つの民主主義があるが、一方の民主主義である大資本的自由主義/政治形式的民主主義は、発展途上国との経済においては、政治形式的民主主義さえ捨てて、大資本的自由主義になってしまうということであり、端的に、反民主主義、独裁主義になると考えられるのである。
 つまり、大資本的自由主義軍事独裁主義という自由主義的独裁主義という政治経済体制が形成されているということではないだろうか。
 結局、大資本的自由主義とは、同一性主義であり、それは、必然的に、全体主義になるのであり、この同一性的全体主義と独裁主義が結びつくと言えるだろう。つまり、大資本的自由主義の同一性主義は、必然的に全体主義化するのであり、これは、独裁主義と癒着するということになるのではないだろうか。
 結局、近代主義の同一性主義から脱却できないことから、この矛盾が発生していると言えよう。普遍的自由主義/精神・社会的民主主義(共和主義?)へと進展するには、差異価値を評価するシステムにならなくてはならない。トランス・モダン化が必要なのである。
 差異的進化が必要である。ここで、プラトニック・シナジー理論の出番となる。差異的自由主義/差異精神・社会的民主主義である。おそらく、先に廃棄した差異資本という概念は使用できるのではないだろうか。大資本的自由主義は、同一性資本主義なのである。そうではなくて、差異資本主義が可能である。差異に即して、投資するのである。差異自由資本主義である。後で、再検討したい。
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ミャンマー:軍政とビジネス


2003年3月当時、フランス最大の天然資源開発企業トタル社は、ミャンマー南部での資源開発ビジネスを巡りトラブルを抱えていた。同社が参加するヤダナ・パイプライン建設事業において、ミャンマー軍事政権の強制労働に関与したという批判にさらされていたのだ。

騒動に対処するため、トタル社はコンサルティング企業BK Conseilを雇い入れた。同社を経営するベルナール・クシュネール氏は、『国境なき医師団』創設者の一人で、人道活動界で顔の効く人物だ。トタル社の依頼を受けたクシュネール氏は、ミャンマー現地で調査を行い、開発事業から撤退するよりも、批判を抑えるためにPR活動の拡大を通じてイメージ改善努力に力を入れるべき、と報告書で トタル社側にアドバイスした。

http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2007/10/post_1db5.html
暗いニュースリンク

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

仏外相ベルナール・クシュネルがビルマに投資する企業の手先だった時
テーマ:ビルマ情勢 ゴンベイ さんからのコメントで紹介された、暗いニュースリンク: ミャンマー:軍政とビジネス  では、フランスの現外相ベルナール・クシュネルが2003年、石油グループ、トタルのために活動していたことが記載されています。実は、このことは目新しい話題ではなく、欧州では知られていたことでした。気付くのが遅れましたが、9月27日の時点で、LeNouvelObs.comに記事が掲載されています。
http://ameblo.jp/cm23671881/day-20071009.html
PAGES D'ECRITURE


toxandriaの日記へのTB
http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20071009/p1