つぶされるCIA :2006年5月30日  田中 宇

ブッシュ政権の中枢で権力を握っている人々は、アメリカの軍事力や経済力を自己破壊させようとする行為を、意図的に続けているのではないか」という印象を、私は毎日アメリカの情勢をウォッチする中で、2003年のイラク侵攻の前後から持っている。

 人間は、個人としては時に自殺をしたくなったりするが、国家という大組織が、自滅的な行為を継続的、組織的に行うなどということは、常識ではあり得ないことである。小規模な独裁国家なら、独裁者の一存で異常な政策がとられることもあるが、アメリカは理性的な政治を行うための諸制度が整った大国家である。一部の高官たちがおかしなことをやっても、議会やマスコミなどが是正に入ると考えるのが自然である。
http://tanakanews.com/g0530CIA.htm