通貨・貨幣の問題:同一性通貨と差異共振シナジー通貨

通貨・貨幣の問題:同一性通貨と差異共振シナジー通貨


テーマ:差異資本論


『海舌』氏は、以下のように述べている。


「日本・中国・韓国は早急に銀本位制を検討するべきだ。


日本・中国・韓国は早急に銀本位制を検討するべきだ。
基本的にアジアの通貨の原点に回帰するべきである。」
http://blog.kaisetsu.org/?eid=456534


そして、当記事のTBを私が以前書いた「貨幣と欲望と差異:他者の構造とポストモダンhttp://ameblo.jp/renshi/entry-10009721808.html#t10013102309
に送っていただいた。


『海舌』氏の言明と私の論考を併せて見ると、私の論考を補足して、あらためて通貨・貨幣問題を、ここで考察する必要があると感じたので、簡単ではあるが、再検討したい。
 私の先の論考は、貨幣は、同一性構造と結合して、金融資本主義を形成しているのであり、ポストモダンを進展させるには、不連続的差異・特異性・単独性へと前進する必要があるというようなものであった。結局、プラトニック・シナジー理論の差異共振シナジー様相へと、「資本主義」を進展させることを示唆していたと言えるのである。そのときの契機が、不連続的差異・特異性・単独性の選択である。これは、概念・観念的には、その通りなのであるが、私は、それと、実経済とを結びつけられずに述べただけであったのである。頭では、不連続的差異性を選択して、同一性構造資本主義からの脱却を説いたのであるが、その、不連続的差異論的「資本主義」における通貨・貨幣については、言及できずにいたのである。
 その理由は、『海舌』氏が銀本位制ということに言及していることから、今理解できるのである。つまり、私は、通貨・貨幣を同一性構造のみのものとして考えていたので、不連続的差異・特異性・単独性としての通貨・貨幣を考えつかなかったからである。(思えば、地域通貨やゲゼルの消滅貨幣は、そのような資格があるとは思うが、それは、補完通貨としてであり、基軸通貨としてではないのである。)
 私が上記の論考で考えたのは、不連続的差異の共立する「資本主義」経済である。そして、それは、今、プラトニック・シナジー理論で言うと、差異共振シナジー的「資本主義」経済ということになる。そして、これは、あくまで、観念・理念的なものに留まっているのである。ただ、資本家の「精神」的様態が要求されるという当為に終わっていたのである。いわば、実践理性主義に留まっていたのである。
 しかし、『海舌』氏の東アジアにおける銀本位制という発想は、この壁を突破するものである。私が通貨・貨幣を同一性構造と考えたのは、交換価値の同一性構造からである。これは、マルクスの価値形態論である。あるいは、ヘーゲル哲学の理性論である。あるいは、カントの超越論的形式論である。ここには、差異、不連続的差異、特異性、単独性がないのである。そして、貨幣・通貨は本質的にそのようなものと思い込んでいたのである。
 しかし、「東アジア共同体」の銀本位制という概念を見ると、銀本位制という貨幣・通貨制が、同一性構造を突破していると言えるのである。何故なら、銀という量があるが、その量は特異性となるからである。つまり、特異性によって規定された通貨・貨幣であるということになるのである。そして、「東アジア共同体」ということで、これは、不連続的差異の共立する「資本主義」経済、ないし、差異共振シナジー的「資本主義」経済になりうるのである。銀本位制という特異性=不連続的差異が共振する「資本主義」経済のデュナミス(可能態)がここには発現していると見ることができそうである。後で、さらに検討したい。



参考:
銀本位制
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銀本位制(ぎんほんいせい)とは、ある国の貨幣制度の基礎となる貨幣 、すなわち本位貨幣を銀貨 とし、その自由鋳造、自由融解、強制通用力を認める制度を指す。

この場合、ある国の通貨は一定量の銀 の量で表すことができ、商品の価格も銀の価値を標準として表示される。

実際には、銀のみを法的に本位貨幣とする純粋な銀本位制の例は、歴史上あまり多くない。日本の江戸時代においても、東日本で主に金貨 、西日本で主に銀貨、そして補助貨幣として銭 という制度が施行されていた。このように、銀貨と金貨を共に本位貨幣とする制度を金銀複本位制という。

しかし、この金銀複本位制が形骸化して銀貨のみが流通し、事実上の銀本位制度となる場合が少なからず見られる。一例として、19世紀 、ヨーロッパ諸国の多くも金銀複本位制を採っていたが、銀産出高の増加などにより銀の市場価格が下落、金貨との法定比価との間に開きができた。この場合、銀貨を流通させて金貨を退蔵した方が有利な為(グレシャムの法則 )、なし崩し的に事実上の銀本位制となった。

この時期の銀の市場価格の変動は大きくまた下落傾向が顕著であった為、そして、その当時世界経済の主導的地位を占めていたイギリス が既に金本位制 に転じていた為、銀本位制諸国は深刻な影響をうけ、19世紀の終りにはほとんどの国が金本位制に転じた。

日本においては1871年 5 月に「新貨条例」を制定し、形式上は金本位制が採用された。しかし、当時は東洋市場においては銀貨による対外支払いが一般的であった為、1円銀貨(量目は 416グレイン)ならびに、当時のメキシコドルに相当する420グレインの量目の貿易銀を発行し、貿易などの対外支払用貨幣として使用した。

1878年 には1円銀貨の国内一般通用が認められ、事実上の金銀複本位制となったが、金貨の流出と政府不換紙幣の大量発行によって、金貨はほとんど流通しなくなった。さらに松方デフレ 後の1886年 には、初の日本銀行券 (大黒図案の100円、10円、5円、1円の兌換銀券)による銀兌換が開始され、1897年 に正式に金本位制を採用するまで、事実上の銀本位制が継続した。
"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E6%9C%AC%E4%BD%8D%E5%88%B6 " より作成

カテゴリ : 通貨制度 | 経済史





銀貨
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2004年にアメリカで発行された銀貨
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2004年にアメリカで発行された銀貨

銀貨 (ぎんか)とは、銀 を素材として作られた貨幣 をいう。 古来、金貨 ・銅貨 とともに世界各地で流通した。

銀本位制 下では銀貨は本位貨幣として、自由鋳造、自由融解が認められた無制限法貨であった。その代表的な物に、アメリカ の1ドル銀貨、香港 の1ドル銀貨、フランス の5フラン銀貨、メキシコ の8レアル銀貨などがある。日本でも、明治時代には諸外国との貿易決済用に一円銀貨 が発行されていた。

現在でもフランス語 では、お金 を指して「銀」(アルジャン、argent)と言い、日本語でも銀行 、路銀などの言葉で、「銀」にお金の意味を持たせている。

日本では、飛鳥時代 に無文銀銭 と呼ばれる貨幣の形態をした銀地金が貨幣の代わりに流通したと言われており、日本最古の通貨 と言われている「和同開珎 」も銅銭 よりも先に銀銭 が発行されている。これ以降250年の間に、律令国家は、12種類の銅銭と2種の銀銭と1種の金銭を発行した。江戸時代 に丁銀 、豆板銀 といった秤量銀貨が、主に西日本で流通した。だが、南鐐二朱銀 の発行以後、額面表記銀貨への移行が進み、江戸時代末期には、五匁銀 、二朱銀 、一分銀 など、額面表記銀貨も発行された。

現代社会において、銀貨は最早流通用の物ではなく、ほとんどが収集家向けに特殊な仕上げ(プルーフ加工)をしたり、ケースに入れたりして販売されている。また、一部に地金型の銀貨も存在する。日本では、平成の時代に入ってからは、1,000円、5,000円の記念銀貨が収集家向けに発行されている。また、2005年には初めての記念500円銀貨も発行された。

銀貨の品位(純度)は、古来より様々であり、日本では明治時代の50銭から5銭の補助通貨が80%、一円と貿易銀の本位銀貨が90%であった。また戦後発行された100円銀貨は60%であった。外国には、オランダの1グルデン銀貨(1917年まで、品位94.5%)などの高品位銀貨が存在したが、一般的に本位銀貨は90%(SV900)を使用するケースが多く、コインシルバーと呼ぶ。また、英国の銀貨は伝統的に92.5%(SV925)の品位で作られており、これをスターリングシルバー と呼ぶ。
ウィキメディア・コモンズ に、銀貨 に関連するマルチメディアがあります。
"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%8A%80%E8%B2%A8 " より作成

カテゴリ : 硬貨 | 貨幣学





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Silver coin
From Wikipedia, the free encyclopedia
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Silver coins are possibly the oldest mass form of coinage .
Contents
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* 1 Collector coins
* 2 Bullion coins
* 3 Silver rounds
* 4 See also
* 5 External links

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Collector coins

Many factors determine the value of a silver coin, such as its rarity, age, condition and the number originally minted. Silver coins coveted by collectors include the Denarius and Miliarense .
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Bullion coins

Other than collector's silver coins, silver bullion coins are popular among people who desire a "hedge" against currency inflation or store of value . Silver has an international currency symbol of XAG under ISO 4217 .

American Silver Eagle

Canadian Silver Maple Leaf

Chinese Silver Panda

British Silver Britannia

Major silver bullion coins include (major in terms of the number in circulation):

* American Silver Eagle (from 1986)
* Canadian Silver Maple Leaf (from 1988)
* Australian Silver Kookaburra (minted by the Perth Mint from 1990)
* Australian Silver Kangaroo (minted by the Royal Australian Mint from 1993)
* British Silver Britannia (from 1997, proof version only. Public issue from 1998)
* Chinese Silver Panda (from 1983)
* Mexican Silver Libertad (from 1982)

Minor silver bullion coins, or commemorative coins , include:

* New Zealand Silver Kiwi (from 2004)
* Isle of Man Silver Cats (from 1988)
* Zambia Silver Elephant (from 1999 - 2003)
* Gibraltar Silver Dogs (from 1991 - 1997)
* Russian Sable

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Silver rounds

Privately minted silver coins are known as silver "rounds" and silver "bars", which usually have a set weight of 1 troy ounce of silver (31.105 grams of 99.9% silver). These carry all sorts of designs, from assayer/mine backed bullion to engravable gifts, automobiles, firearms, adult-oriented, armed forces commemorative, holidays, etc.
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See also

* Gold coin
* Millesimal fineness
* Silver as an investment
* Store of value
* Precious metal

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External links

* Silver Coin Pictures

Retrieved from "http://en.wikipedia.org/wiki/Silver_coin "

Categories : Bullion coins | Coins | Silver coins