+1、−1,+i、-i について:光と闇と自己と他者について

+1、−1,+i、-i について:光と闇と自己と他者について


テーマ:プラトニック・シナジー理論


以下の明日野氏の考察に関連して、本件について、思考実験してみたい。
 私は、先に、(i)*(-i)⇒+1は、+エネルゲイアによって生起し、+エネルゲイアが闇のエネルギーで、ダーク・エネルギーに関係するのではないかと述べたのである。それに対して、明日野氏は、−1が、暗闇の進行方向であると述べられている。一見正反対であるが、慎重に確認しないといけない。明日野氏は、−1は、暗闇の進行方向と言っているのである。(Kaisetsu氏からコメントがあったが、私が思っていたことを、述べられているが、私の思考の論理を追ってみたい。)
 +エネルゲイアを闇のエネルギーとした場合、その進行方向はどうなるのだろうか。確かに、+1は、光の進行方向、視線の方向であろう。と同時に、自己と他者との共振による闇の進行がある。それは、確かに、−1の方向である。闇のエネルギーにおける光の進行は+1であり、闇の進行は−1である。
 では、−エネルゲイア、光のエネルギーのときはどうなるのか。つまり、−1のときである。これは、(i)*-(-i)⇒−1である。これは、主観iが自己投影しているのである。つまり、自己が他者に反発しているのである。斥力が作用しているのである。ここでは、光と闇は分離・分裂しているのである。光と闇との二元論である。光のエネルギーがここでは、反転して、−1になっているのである。つまり、闇の方向になっているのである。自己の光が同時に闇の進行方向をもっているのである。光即闇になっているだろう。+エネルゲイアとは異なり、即非ではないのである。光が同時に目眩し、盲目になっているのである。光が闇に転化しているのである。それが、−1であろう。
 もう一度、+エネルゲイア、闇のエネルギーについて見ると、ここでは、自己と他者とが共振している。ここには、言わば、闇の光が発生しているのである。闇の光という意味で、+1を考えることが出来るのではないだろうか。他方、−エネルゲイア、光のエネルギーであるが、ここでは、自己と他者が相克の状態である。つまり、言わば、光の闇が発生していると言えるだろう。それが、−1と考えることが出来るのではないだろうか。
 そう、おそらく、+1は意識、−1は無意識と言えそうである。健全な自己認識は、+1であり、近代的自我は、−1なのである。そう、−1とは、他者を見ていないのである。近代的自我の視線は、闇(−1)になっているのである。光が再帰しているのである。視線が自己へ向いているのである。自己盲目である。健全な自己認識(+1)とは、視線が他者を向いているのである。他者への視線。このように考えると、共振的光(+1)と反転的光(−1)があるだろう。
 近代科学とは、後者の光を見ているのだろう。つまり、メディア空間の一面しか見ていないのだ。反差異的同一性の「光」(−1)の科学である。それに対して、「ポスト・モダン」とは、差異共振的同一性の「光」(+1)を見ているのである。D.H.ロレンスの黒い太陽dark sunであるが、それは、私の考えでは、+1であるが、確かに、進行方向は、−1である。結局、近代的自我が、−1となるというのは、視線が闇の方向であるということである。光の方向が反転しているのである。
 後で、もう少し整理するかもしれない。

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天上天下唯我独尊

  1. 1⇒即自、前(視線の方向、光の進む方向)
  • 1⇒対自、後、玄、D. H.ロレンスの黒い太陽dark sun、『老子』の玄牝(げんひん)(視線の裏側、光と逆の方向、暗闇の進行方向)
  1. i⇒即非、天(垂直上昇方向、光の進行方向に垂直)
  • i⇒対非、地(垂直下方方向、闇の進行方向に垂直)

補足:この区分は、厳密な態度で書いたものではありません。呼び名として、使用可能なところで、利用していただければ幸いです。但し、鈴木大拙氏の即非の概念は、「i」と同じ振る舞いのような気がします。
また、本来の自己は、この4元の中心に居ます。つまり、宇宙は5元です。
http://theory.platonicsynergy.org/?eid=404966
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■補足説明

  1. ,-,の区別は、便宜的なもので、光が+と見ると、闇は−になりますが、光を−と見ると、闇は+になります。また、光の進む方向と言っても、現象的に進む方向が光の進む方向か、どうか、判断しかねます。renshi氏の見解と明日野の記号とは、同じことを見地から説明していると考えています。

kaisetsu (2006-11-12 00:20:03)