ネオコン/共和党の支配の終焉:ニュー・ポスト・モダンとプラトニッ

ネオコン共和党の支配の終焉:ニュー・ポスト・モダンとプラトニック・シナジー理論


テーマ:超東西・コスモス・ニューポストモダン文明



以下の論評で、ポール・クルーグマンは次のように述べている。
"But I do hope and believe that this election marks the beginning of the end for the conservative movement that has taken over the Republican Party."
「保守的運動」とは、当然、新保守主義ネオコンのことである。つまり、保守主義のアイロニカルな没入であったネオコンの終焉がここでは説かれているのである。自己認識方程式から言うと、ネオコンは、(-i)*(-i)⇒−1である。つまり、(-i)がキリスト教であり、ダブルになって、原理主義になっているのである。−1は、「闇」である。
 また、次のように述べている。
"The election wasn’t just the end of the road for Mr. Bush’s reign of error. It was also the end of the 12-year Republican dominance of Congress."
即ち、12年間の共和党の支配の終焉でもあると述べている。つまり、1994年からの共和党支配の終焉。これは、ほぼ、グローバリゼーションの時期と重なっているだろう。
 すると、ネオコン共和党の支配の終焉とは、何を意味するのか。おそらく、田中宇氏の慧眼が早くから認識していた世界多極化路線が、全面に顕現することが考えられるのである。これは、哲学的には、後期デリダを包摂した「ニュー・ポスト・モダン」の世界の出現であろう。従来のポスト・モダンの連続的同一性を批判し、ポスト・モダンの核である不連続性や特異性を進展させた理論であるプラトニック・シナジー理論が、真に活眼的に有効となる世界の顕現であろう。
 今思うに、ネオコンと旧いポスト・モダンは関係があるのではないだろうか。つまり、ネオコン新自由主義が結託した政治・経済観念は、ネオコン新自由主義は、(-i)*(-i)⇒−1であり、旧ポスト・モダンは(i)*(i)⇒−1なのである。両者、アイロニカルな没入に陥ったと考えられるのである。
 とまれ、今回の米中間選挙結果は、この状況の終焉を考えさせるのである。つまり、アイロニカルな没入の時代が終焉したということである。つまり、新ポスト・モダンの時代に突入したと考えられるのである。つまり、真正ポスト・モダン/真正ポスト・構造主義である。これは、正に、プラトニック・シナジー理論(後期デリダ哲学も包摂した)の時代であろう。
 つまり、これは、アメリカ国民の連続性の縛りが消滅したことを意味するだろう。つまり、連続的同一性、反差異的同一性=近代的自我が消滅したことを意味するだろう。メディア空間が、現象空間とは別に、出現(内現)したのではないだろうか。個と国家とは不連続であるという、アメリカ本来の視点が復活したのではないだろうか。アメリカ文化・文明の特徴は、キリスト教のもつメディア空間性であろう。そして、ネオコンの場合は、キリスト教原理主義化して、国家と一体化していたのである。原理主義とは、連続的同一性・反差異的同一性・近代的自我である。
 おそらく、アメリカは第二のルネサンスを迎えるかもしれない。19世紀に、文学的に「アメリカ・ルネサンス」があったが、今回は、南部と北部の因縁の対立を超えて、国民ルネサンスになる可能性があるだろう。アメリカ民主主義の復興があるように思えるのである。そう、差異共立共振シナジーのメディア空間のアメリカである。
 いったい、何がこの変革の根因なのだろうか。当然、様々な要因がある。とにかく、国民の《空気》が変化したのだ。《空気》とは何か。これは、正に、精神のオーラである。精神のエネルゲイアであろう。つまり、《力》のことである。メディア空間のエネルゲイア・《力》である。
 これは、世界全体に影響しないはずがないだろう。「泰平の眠り」に現を抜かす、食蓮人(lotus-eaterロトパゴス)の日本人は、愡け茄子状態で、どうするのだろう。
 後でさらに考えたい。

参考:
「今後、ブッシュ政権は、保守本流の道を歩み、合理的で現実主義な政策を打ち出す。

日本の多くの新聞、マスコミ、似非評論家の言うように、レイムダックなどしない。ブッシュ政権は、ようやく冷静さを取り戻し、ライス氏を中心とした、合理的で現実主義な政策実行に舵を取り、安定感のある政権になる。
・・・」
http://blog.kaisetsu.org/?eid=477080
『海舌』 the Sea Tongue by Kaisetsu 『New Platonic Synergy Theory』   
Conservativeの源流へ!

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The Great Revulsion

By PAUL KRUGMAN
Published: November 10, 2006

I’m not feeling giddy as much as greatly relieved. O.K., maybe a little giddy. Give ’em hell, Harry and Nancy!
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Paul Krugman.

Here’s what I wrote more than three years ago, in the introduction to my column collection “The Great Unraveling”: “I have a vision ― maybe just a hope ― of a great revulsion: a moment in which the American people look at what is happening, realize how their good will and patriotism have been abused, and put a stop to this drive to destroy much of what is best in our country.”

http://select.nytimes.com/2006/11/10/opinion/10krugman.html?em&ex=1163307600&en=7b7e899c66684330&ei=5087%0A