差異と同一性の弁証法:なぜ、男性は同一性を志向し、女性は差異を保

差異と同一性の弁証法:なぜ、男性は同一性を志向し、女性は差異を保持するのか:ガウス平面的占星術


問題は、メディア/現象境界の弁証法構造において、どうして、父権主義・同一性主義と母権主義・差異主義の違いが発生したのか。
 以前は、劣弱な差異と高貴な差異とに分けて考えたが、より整合的な理論はないのか。確かに、同一性へと最初の1/4回転は進むが、二回目の1/4回転は、同一性を解消すると考えられるから、同一性から差異へと回帰するのである。しかし、父権主義・一神教は、そうならないのである。ウィリアム・ブレイクニーチェ、ロレンスが、確認した二種類の人間の問題でもある。精神的賎民か精神的貴族かの問題でもある。
 思うに、仮定であるが、男性の遺伝子は、+エネルギーに限定されて、−エネルギーが欠落するのではないだろうか。それに対して、女性の遺伝子は、±エネルギーを兼備するのではないか。一種、スイッチの問題である。男性の遺伝子のスイッチは、+エネルギーの展開までを意味して、−エネルギーへと展開しないのであり、それに対して、女性の遺伝子のスイッチは、+エネルギーの展開の後に、−エネルギーへと転化することを意味するのではないだろうか。つまり、男性遺伝子の場合は、−エネルギーに対するブラインド、盲目性があるのではないだろか。差異盲目である。ならば、男性の遺伝子は、精神病理的である。生命として、欠陥のある遺伝子である。つまり、ヒト・オスの問題としてである。ヒト・オスの遺伝子は、基本的に、差異に盲目なのではないか。同一性の展開でストップするのではないか。そう考えると、男性の攻撃性がよく説明できるだろう。
 思うに、±エネルギーの遺伝子があるのだ。換言すれば、陰陽遺伝子である。ヒト・メスは、これをもっているが、ヒト・オスは、+エネルギー・陽遺伝子・同一性遺伝子しかないのではないだろうか、一般に。しかし、遺伝子の対極性を仮定すれば、中間様相が考えられる。即ち、一般に、女性遺伝子は、対極的、つまり、メディア界的であるが、男性遺伝子は、同一性的、現象界的であるが、この区別は絶対的ではなくて、いわば、相対的ではないだろうか。つまり、こう考えたらどうだろうか。女性遺伝子にも、男性遺伝子も、本来、対極的であるが、傾向がことなり、いわば、偏差があるのではないかと。即ち、対極性において、 −極・差異極と+極・同一性極があるが、女性の場合は、前者への偏差があり、男性の場合は、後者への偏差があるということではないだろうか。そして、これは、個人差がある。極端の場合、片方が、ゼロに近いだろう。また、こう考えれば、性同一性障碍も説明できるだろう。つまり、精神・心性の対極性遺伝子の問題である。また、こう考えると、女性と男性との間の相互誤解も説明できるだろう。つまり、視点が根本に違うのである。
 結局、女性は差異に傾き、男性は同一性に傾くということである。こう考えると、高貴な差異と劣弱な差異の二元論が克服できるだろう。つまり、対極論である。そう、男性は、差異がありつつも、それを同一性傾向が否定してしまうし、女性は、同一性がありながらも、それを差異傾向が否定してしまうのだろう。
 このように考えると、父権制とは、男性遺伝子が中心になった社会と言えるだろう。これは、どういうことなのか。本来、女性遺伝子と男性遺伝子が均衡しているはずであるのに。男性遺伝子に傾く時代があったことになる。これは、+エネルギーが強化される時代があったということだろう。占星術からいうと、白羊宮(牡羊座)♈時代だろう。そして、その後の双魚宮魚座)♓時代は、二項対立となる。そして、今や近づいたと考えられる宝瓶宮水瓶座)♒時代は、統一・調和の時代である。対立が共振する時代である。これは、仮説では、イデア界の回転の問題である。奇数1/4回転は、+エネルギーであり、偶数1/4回転は、−エネルギーと考えられるのである。しかし、思うに、1/4回転を細分化して、1/12回転を考えていいのではないだろうか。1/12,2/12,3/12回転で、ゼロ度となる。後は同様である。
 ここで、空想すると、1/4回転が、牡羊座であり、2/4回転が、蟹座であり、3/4回転が、天秤座であり、4/4回転が、山羊座である。しかし、春分点は、逆行するのである。牡羊座から魚座へと移動した。それは、2/12回転である。そして、魚座から水瓶座は、1/12回転である。しかし、この図式は、整合性に乏しい。一つずらして、1/4回転が牡牛座、2/4回転が獅子座、3/4回転が蠍座、4/4回転が水瓶座としよう。そうすると、牡羊座から魚座への移動は、1/12回転であり、魚座から水瓶座への移動は、0/12=0回転である。これは、純粋イデア界回帰となるだろう。純粋差異共立の時代ということになるだろう。これは、メディア界の共振より純度が高く、絶対共立である。もし、メディア界がコスモスならば、イデア界は超コスモスである。グノーシス主義の至高天である。とまれ、母権制の波動だろう。それも根源的母権制、原太母性である。双魚宮魚座)西洋文明期で、二元論的時代として、宝瓶宮水瓶座)新文明期は、絶対的統一の時代となるだろう。つまり、原軸回帰、イデア軸回帰の時代だからである。原点回帰だからだ。リセットとも言えよう。リストアである。「革命」revolutionである。これは、超ジェンダーの時代である。男性でも、女性でもない、両性具有でもない、超ジェンダーの時代であろう。