『ブレア時代のイギリス』山口二郎著

電車での移動時間を利用して、本書を、拾い読みした。
1)アングロ・ソーシャル・モデル(北欧型とアメリカ型の中間のイギリス型):グローバル化を前提として、社会民主主義の理念を実現する。
2)平等の理念の再構築
この二点に基づく「第三の道」を野党に提言している。

思うに、これは、対極的政策論だ。つまり、一方では、グローバル資本主義の極をもち、他方では、社会民主主義の極をもつ、対極・両極相補的な政策、不連続的差異論から言うと、メディア界的政策論と言えよう。極めて、単純明快であるが、これは、確かに、最も現実的な方向であろう。小沢一郎氏は、社会民主主義的な極と言えると思うが、グローバル資本主義への視点は当然あるだろう。メディア界的社会経済論。
 思うに、イギリス人は、この対極路線を、こなせる文化力をもっていると思う。複眼性をもった国民である。アングロ・サクソン的現実主義とケルト的共生主義があるのである。それに対して、日本はどうであろうか。今日の日本人は、短絡的であり、対極主義を維持できるだろうか。
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