思考実験:虚軸と空間次元の問題:イデア軸ーメディア軸ー現象軸ー物

思考実験:虚軸と空間次元の問題:イデア軸ーメディア軸ー現象軸ー物質軸四次元空間・時空間の成立


作業仮説として、軸上に、無数の不連続的差異(=イデア:以下、差異)があり、それらが、1/4回転を行なうことで、私たちが見る現象界を発現させているとしよう。そこで、前提として、ガウス平面=複素平面(X軸・実軸とY軸・虚軸の直交する平面)をイデア界とする。
 X軸は、差異(=原イデア)が境界を隔てて、共立している。そして、1/4回転して、Y軸・虚軸に移行すると、X軸から見ると、差異は、ゼロ度上に存するのであり、これが、零度差異共振シナジーを発生されると考える。そして、このときに、原エネルギーが発生して、垂直に捩れると考える。即ち、XY平面に直交するZ軸を考える。Z軸も虚軸である。思うに、1/4回転した差異は、どこに存するのかと考えると、それは、原点をO(オー)とすると、例えば、差異1(x1、0,0)は、零度差異1(0,y1、z1)の位置にあるのではないだろうか。(差異1をD1,零度差異1をφD1と表記する。)零度差異1は、Y軸・虚軸とZ軸・虚軸の成分、即ち、y1とz1をそれぞれもっている。零度差異1は、一方では、Y軸の視点、他方では、Z軸の視点をもつと言えよう。
 ここで、重要な作業仮説を述べると、軸視点が、重層化されるというものである。つまり、例えば、零度差異1は、X軸、Y軸、Z軸の三つの軸視点を重層化した三重視点をもつということになる。ここで、X軸を不連続軸(又は、イデア軸、原軸)、Y軸を共振軸(又は、メディア軸、シナジー軸)、Z軸を連続軸(又は、連続・同一性軸、現象軸)と、そして、Y軸とZ軸の平面をメディア平面ないし差異共振シナジー平面と呼ぶことにする。
 零度差異1(φD1)は、メディア平面、差異共振シナジー平面に存すると言える。そして、Y軸視点からは、零度差異1は、連続・同一性的差異に見えるはずである。即ち、現象として見えるはずである。これが、自我ならば、現象の個体として見えるはずであるし、零度差異2を見るならば、例えば、コーヒーカップの現象、山の現象が見えるはずである。しかし、これは、Z軸・虚軸の視点現象である。
 しかし、零度差異は、メディア平面、差異共振シナジー平面に存するので、単なる現象以上のものとして、知覚されうるのである。例えば、私が、先に述べたが山と私との共振コスモス現象であるが、それは、Y軸・虚軸から見た零度差異であると言えるだろう。あるいは、Y軸・虚軸を含めたZ軸・虚軸の視点から見た場合である。つまり、メディア平面・差異共振シナジー平面上にある零度差異を観照しているということである。
 問題は、次元である。ここでも作業仮説であるが、軸・視点を次元とカウントするということである。すると、零度差異は、三次元空間ないし三次元時空間になるだろう。(時間の問題であるが、それは、今は、時間と空間は一如であると考えることにする。)
 しかし、Y軸・虚軸・共振軸は、X軸・実軸・不連続軸やZ軸・虚軸・連続軸(現象軸)に比べて、不可視になりやすいと考えられるので、この現象は、二次元空間(時空間)になりやすいのではないだろうか。つまり、共振コスモス空間(時空間)が、見えにくくなると考えられるのである。なぜならば、X軸は実軸であるから、実体が明快だと思われるし、また、Z軸は、現象軸なので、幻像が明確に生起しているに対して、Y軸・虚軸では、不連続性と連続性とが、即非様相で、揺らいでいて、中間的過程で、明確な形象をとっていないと考えられるからである。
 以上で、三次元空間(時空間)を説明できたが、では、四次元空間(時空間)はどうやって説明できるだろうか。これは、これまで、述べてきた、言語観念化による連続・同一性中心主義を考慮することで、説明できるように思える。この連続・同一性中心主義の軸・F軸(THE FOURTH AXIS)を作業仮説しよう。これを二項対立軸、主客分離軸、近代主義軸、物質軸と呼ぶことができるだろう。簡単に物質軸と呼ぶとわかりやすいだろう。F軸・物質軸において、現象は、物質化されると言える。だから、この軸の次元を入れると、四次元空間(時空間)が成立することになる。但し、上述したように、Y軸・虚軸・共振軸が不可視になりやすいので、この空間は、三次元空間(時空間)に見えやすいと言える。とりわけ、物質軸が成立すると、それのもつ同一性中心主義は、差異共振シナジー領域を否定・排除する傾向があるので、なおさら、三次元空間(時空間)に見えると言えるだろう。
 これで、本稿の論考を終えたこととする。