現記(うつつのき):縁起とスピノール

テーマ:量子力学と不連続的差異論


以下の華厳経の説明やツィスター理論の説明は、不連続的差異論/プラトニック・シナジー理論(DD/PS理論、あるいは、略して、イデアシナジー理論)にとって、興味深いものである。思うに、両者、イデアシナジー理論に包摂できるように思うのである。
 華厳経や仏教の縁起の観念であるが、それは、イデアシナジー理論のメディア界・零度差異共振シナジー界にほぼ相当すると考えられるのであり、不連続的差異の共立するイデア界が抜けていると考えられるのである。つまり、縁起の観念は、差異共振界の観念と思えるのである。
 また、ツィスター理論であるが、私はほとんど不明であるが、以下の説明によると、スピノールは、不連続的差異=原イデアproto-ideaの物質像ではないかと思えるのである。


参考:
http://www.okadaue.com/book/b63.htm
http://www.okadaue.com/book/b20.htm


ピノール(英語)
http://en.wikipedia.org/wiki/Spinor


量子力学
http://homepage2.nifty.com/eman/quantum/contents.html

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現記(うつつのき)


2006/8/27 井筒俊彦華厳経


「個」に対する記述が、あるいは、「個」の存在が、その関係性の中にしか存在し得ないことを、井筒俊彦は仏教思想を用いて上図のように紹介しています。これは、華厳哲学の「縁起」を図示したものですが、図中の「A」は他のB,C,D,・・・・全ての関係性の中にのみ存在し、「AとKの関係」も他の全てのものとの関係性の中にのみ存在しています。
 (「事事無礙・理理無礙」『コスモスとアンチコスモス』(井筒俊彦

この絵を見た時、感動しました。
この絵は秀逸です(Aとは左上の円形部分、Kとは右下の円形部分。見にくくなって恐縮です。)。

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2006/8/27 ツイスター理論と華厳経 ****************************
7月2日の日記記事で、ウェイターの持つお皿に例えて「スピノール」のお話がありました。興味がありましたので色々検索しました中に、「ツィスター理論を目で見る」というのを見つけました。
http://www.geocities.co.jp/SiliconValley-Oakland/1253/tuistor.html
現された「図」のほうがきれいで気をとられて、説明の方は難しくてさっぱり解りませんでしたが、何故これが宇宙すべての繋がりを表している「図」になるのでしょう。
この図一つ一つの集まりが、各々が繋がり存在している華厳経に示されているところの世界になるのでしょうか。
どの様にイメージすればよいのでしょう。

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というご質問をいただきました。

ツイスター理論は、正直まだ、私自身理解が十分に及んでおりませんが、以下のようなお答えをして見ました。

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ツイスター理論は、量子論と相対論をつなぐ、量子重力場理論の一つとして超ひも理論と並んで有望視されているようです。

ピノールのイメージは、ばね秤のばねや、ワインの栓抜きのイメージです。
螺旋です。
私たちを作っている電子は、このワインの栓抜き1つでできています。
そして、光子は、ワインの栓抜き2つでできているのです。
重力の元とされる重力子は、ワインの栓抜き4つでできています。

ツイスター理論を提唱したペンローズは、時間や空間もこのワインの栓抜きでできていると考えたようです。時空が究極的な根源的な存在ではなく、その時空も、さらに根源的なスピノールつまりワインの栓抜きでできていると考えたわけです。

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http://www6.ocn.ne.jp/~kishi123/page053.html



この摩天楼は幻なのか?
現代物理と仏教を考えるページ
ファインマン経路積分量子化華厳経を中心に〜

「宗教なき科学は不完全であり、科学なき宗教は盲目である。」
アルバート・アインシュタイン
http://www6.ocn.ne.jp/~kishi123/index.html