日本の悪しき父権主義を破壊しないといけない。新闘争宣言である。新

日本の悪しき父権主義を破壊しないといけない。新闘争宣言である。新我が闘争である。


テーマ:ファシズム全体主義


以下、toxandoriaの日記の最新号であるが、今日読んでいたディケンズの『オリバー・ツイスト』の泥棒稼業の親玉であるフェイギン(狡猾なユダヤ人の老人)が、新参のものに諭していた同一性(連続的同一性)の思想と共通すると思った。そう、泥棒稼業は、他者を否定して、他者の所有物を取るのである。同一性と強奪には、なにか共通のものがありそうだ。 
 ブッシュは、偽りの大義を掲げて、イラクに侵略し、強奪した。ここでは、民主主義、同一性民主主義があるのである。イラクアメリカとならなくてはならないのである。つまり、イラクの他者・差異を否定して、民主主義に同一性化する。そして、それは、強奪なのである。他者の否定は、他者の強奪なのである。 
 どうも、また、同一性(ただしくは、連続的同一性)と父権主義は関係する。また、同一性は、当然、近代主義に通じる。だから、同一性、強奪、父権主義、近代主義、これは、セリーである。そして、民主主義は出汁にされているのだ。
 今は、言うだけだが、民主主義は、本来、母権主義に関係するのである。欧米の母権主義が民主主義を生んだのではないだろうか。キリスト教は、父権主義と母権主義の折衷である。  
 また、歴史的に見て、ルネサンスは母権主義的であり、プロテスタンティズムは父権主義的である。 
 日本の場合、先にも述べたように、母権主義が父権主義に利用されているのだ。きわめて、たちの悪い、父権主義が、同一性全体主義を今日生もうとしているのだ。  
 日本の悪しき父権主義を破壊しないといけない。新闘争宣言である。新我が闘争である。


p.s. 父権主義であるが、ずいぶん昔、古事記を読んでいたとき、大国主命には、とても親近感をもった。これこそ、日本の理想的父であると思った。しかしながら、今日の日本男児は、父権主義で、利己主義、見栄坊で、傲慢である。今、思ったのは、大国主命とは、母権主義から生まれた理想的父ではないだろうか。母権的父性主義である。それに対して、後者は、母権主義を否定する、悪しき父権主義である。


p.p.s. 北川氏の訳は、原文とは違うのではないだろうか。'we have
a general number one, without considering me too as the same,
and all the other young people.'
の箇所であるが、これは、「私も、同じものとして考えること、あるいは、その他すべての若者をそう考えることなく、私たちは一般的な一をもっている」ということではないのか。つまり、個を考えなくても、既に、一般的な一が存在しているということである。この方が、同一性(連続的同一性)としては、正しい見方となろう。


参考:
「わしたちのような小さな団体では」この提案に多少の修正を加えねばならないと感じたフェイギンはいった、「一般的な一という数があるんだよ。というのは、おまえさんだって、わしのこと、ほかの若い連中のことを一と数えなけりゃ、自分を一とは考えられんのだからな」『オリバー・ツイスト(下)』第四十三章、北川悌二訳 角川文庫 p.201
'That stands to reason. Some conjurers say that number three is
the magic number, and some say number seven. It's neither, my
friend, neither. It's number one.

'Ha! ha!' cried Mr. Bolter. 'Number one for ever.'

'In a little community like ours, my dear,' said Fagin, who felt
it necessary to qualify this position, 'we have a general number
one, without considering me too as the same, and all the other
young people.'

'Oh, the devil!' exclaimed Mr. Bolter.

'You see,' pursued Fagin, affecting to disregard this
interruption, 'we are so mixed up together, and identified in our
interests, that it must be so. For instance, it's your object to
take care of number one--meaning yourself.'

'Certainly,' replied Mr. Bolter. 'Yer about right there.'

'Well! You can't take care of yourself, number one, without
taking care of me, number one.'

'Number two, you mean,' said Mr. Bolter, who was largely endowed
with the quality of selfishness.

'No, I don't!' retorted Fagin. 'I'm of the same importance to
you, as you are to yourself.'


「・・・第一はおまえさんの一、第二はわたしの一なんだよ。おまえさんが自分の第一を大切にすればするほど、おまえさんはますますわしの第一にも注意しなけりゃならなくなる。・・・」p.203

'Only to show you my meaning clearly,' said the Jew, raising


his



eyebrows. 'To be able to do that, you depend upon me. To


keep my



little business all snug, I depend upon you. The first is your



number one, the second my number one. The more you value


your



number one, the more careful you must be of mine; so we come


at



last to what I told you at first--that a regard for number one



holds us all together, and must do so, unless we would all go


to



pieces in company.'







http://www.gutenberg.org/dirs/etext96/olivr11.txt




The Project Gutenberg EBook of Oliver Twist, by Charles Dickens
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●実は、(プロローグ)で注目した(a)『グローバリズム 時代における経済戦線での安全確保のためとする、経済同友会 ・幹部による集団的自衛権 (米軍と融合した)と先制攻撃の容認論』と(b)『負け組みの若者らによる職場としての戦争待望論』及び、この伊吹大臣の発言には、ある共通点があります。そこで観察されるのは、“底なしの不安心理”を一種のエネルギー源として、まるでクローン細胞のように増殖する自己回帰的でフラグメント化(fragmentation/断片化)した、まるで金太郎飴のように同じ相貌の(無反省に同じ精神環境を複製・コピーするという意味で・・・)非個性的な意識です。

●別に言えば、それは「ファシズム 的なシンクロの光景」(参照、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070321 )です。しかも、よく観察してみると、このような意識でのシンクロ化傾向は(a)、(b)の両極端だけでなく、一般の大多数の国民層でも広がりつつあることが分かり不気味な思いがします。例えば、我われ一般国民は、本や化粧品等の買回り品を購入するとき、あるいは旅に出るとき、実は自分にあまり自信がないので、つい売れ筋や上位ランクを選んでしまうという傾向があります。

http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070512


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『toxandoria の日記、アートと社会』