宗教の次元:虚界とMedia Pointのエネルゲイアと現象界:又、エネル

宗教の次元:虚界とMedia Pointのエネルゲイアと現象界:又、エネルゲイアの二重性について


テーマ:一神教多神教


先に、宗教の次元は、虚界であると言ったが、それは、不正確である。旧約聖書ギリシア神話古事記を見ればすぐわかるように、「神」はエネルゲイア的存在でもある。だから、「神」は、根源的には、虚界の次元にあるが、活動態としてのMedia Pointに存していると言わなくてはならない。
 東方キリスト教会では、神のエネルゲイアのことを特に言うが、それは、以上の面から言えば、適切である。おそらく、すべての宗教において、神の二重性さらには、三重性があるのではないかと思う。二重性は、虚界とMedia Pointであり、三重性はそれに実界を加えたものである。三位一体という考えは、問題があるが、三元性は正しいと思う。
 エジプト神話で言えば、イシス、オシリス、ホルスの三元性であり、古事記では、天照、月読み、スサノオである。(p.s. もう一つ、天之御中主神高皇産霊神、神産霊神の三重性があるが、これは、少し、解釈が違う。第一の神が虚界であり、第二、第三の神がエネルエイアで、そして、第四に日御子が存するのではないだろうか。だから、ここでも、三元性は保持されているが。)
 キリスト教は、思うに、父/エネルゲイア/子の三元性になるのではないだろうか。聖母マリア聖霊エネルゲイアに含まれるだろう。イスラム教は、アッラーエネルゲイア預言者であろうか。天使は、当然、エネルゲイアに含まれる。仏教の場合、無(涅槃)/空/色ではないだろうか。
 以上から、宗教や神話は、PS理論の三元性によって、共通普遍のマトリクスを与えられることになるだろう。
 因みに、ニーチェの有名なアポロとディオニュソスの二重性について考えると、これは、ゼウスという虚界における二重性であり、それが、エネルゲイアの次元を発現させるのかもしれない。ということは、虚界の即非二重性とは別に、エネルゲイア=Media Pointの二重性が存するということではないだろうか。これは、極性、太極性ではないだろうか。二重螺旋は、このエネルゲイア=Media Pointのイメージ・ヴィジョンではないだろうか。私は、中国神話の女媧と伏儀の二重螺旋像を想起しているのである。
 では、ここで仮定されたエネルゲイア=Media Pointの二重性・極性はどう理論的に説明できるだろうか。これは、実に簡単に説明できる、ほとんど自明であろう。つまり、虚界における即非的二重性これは、デュナミス=ポテンシャル・エネルギーとしての二重性が、動的に展開したものがエネルゲイア=Media Pointであるから当然、二重性を帯びるということでいいのではないだろうか。
 これは、物理学で言えば、電子の極性、磁気の極性等を意味していると考えていいだろう。
 とまれ、虚界的二重性からエネルゲイアの二重性への変換はとても重要であるので、ここで緻密に検討したい。
 換言すると、i*(-i)⇒+1における⇒において発生すると考えられる極性をどう見るのかということである。端的に言って、ここは、量子の二重性(粒子と波動の相補性)を考えればいいのではないだろうか。つまり、連続性と不連続性の相補性が発現しているのではないだろうか。波動は連続性であり、粒子は不連続性である。
 しかしながら、±の極性が当然考えられるので、一筋縄ではいかない。ここで、作業仮説というか、思考実験して、iが+の微粒子となり、-iが−の微粒子になるとしよう。そして、これらが、連続化して、波動となる。しかしながら、不連続性も残っているので、±の極性をもつ微粒子が生起しているのである。これが、エネルゲイア=Media Pointの二重性の様態ではないだろうか。これは、太極性(対極性、陰陽性)ではないだろうか。
 ならば、二重螺旋の形状はどう説明されるのか。これは、明日野氏が解明したように、オイラーの公理の微分による1/4回転の事象によって説明できるのではないだろうか。微分は連続性を前提としている。これは、虚界の連続性を意味するのではないだろうか。とまれ、1/4回転によって、連続的極性、±1が発生するのではないだろうか。これは、±1の微粒子であり、波動であるということではないだろか。そして、ここには、時間の経過があるのだろうか。時間軸での移動がある。そして、新たな1/4回転が発生して、おそらく、消滅する。そして、新たな1/4回転で、±1の微粒子/波動が発生する。これは、正確ではないが、時間軸の移動があるから、螺旋に似た形状になるのかもしれない。
 ということなので、時間軸をガウス平面に直交させたZ軸としてもいいのかもしれない。
 とまれ、整理すると、虚界における即非性があるが、それは、連続性と不連続性との一致であり、デュナミスの様態である。これが、Media Point化するときに、エネルゲイア化して、連続性と不連続性が力動化する。極性をもった微粒子/波動の二重性・相補性が生起して、時間の経過によって、二重螺旋的形状を発現させるということではないだろうか。
 神話で言えば、エネルゲイアとしてのイシス/オシリスの極性、アポロ/ディオニュソスの極性、天照/月読み(又は、スサノヲ)の極性があるだろう。一神教で言うとどうなのだろう。天/地ないし光/闇の極性だろうか。
 以上から、エネルゲイアの二重性とは、極性であると同時に、連続性と不連続性の二重性であるというさらに二重性であることになる。これを、端的に、即非性と言っていいのかもしれない。つまり、エネルゲイア即非性ということになる。そうすると、虚界の即非性とどう異なるのかということになる。どうも、訂正して、虚界には、連続性は未発であると言うべきようだ。あくまで、不連続な差異の即非的均衡と見るべきなのかもしれない。
 とまれ、エネルゲイアの二重の二重性についてもう少し考察しよう。思うに、連続化によって、(動的)極性の二重性が発生するだろう。そして、これは、微粒子(不連続性)が波動化することではないだろうか。言い換えると、虚界(ないし元界)においては、微粒子は静的極性をもっている(デュナミス)。しかし、不連続のままである。ここには、波動(連続性)がまだ存していない。
 しかし、なんらかの原因で、静的均衡が破れて、微粒子が連続化・動態化する。ここで、波動(振動)が生起して、エネルゲイア化=時間化すると考えられる。
 とにかく、エネルゲイアの二重の二重性とは、四重性・四元性・四極性と言えるだろう。つまり、

1)+の微粒子の不連続性
2)+の微粒子の連続性(+の波動)
3)−の微粒子の不連続性
4)−の微粒子の連続性(−の波動)

というようになるのではないだろうか。思うに、この四元性が、量子力学の4つの力、文化的には、四大(地水火風)等に関わっているのではないだろうか。つまり、これが自然の根源的四元性を形成しているのではないのか。
 不明瞭ないし不十分な箇所の多々ある論なので、後で再検討したい。