欧州経済はtoxandria氏が説くように、歴史により蓄積された知恵から

欧州経済はtoxandria氏が説くように、歴史により蓄積された知恵から、形成されていて、マネーゲームという癌細胞を抑えるように働いているというのは、重要な点だと思われる。


テーマ:金融・為替・株式・債券・通貨・税


以下は、慧眼なtoxandriaの日記の記事で、サブプライムローン問題について、実に明快に論述している。また、アメリカ型市場原理主義と欧州型債権者重視市場主義の違いが明瞭に叙述されている。
 思うに、ケインズ政策とは、紙一重の政策で、日本では、財政地獄化の原因になっている。欧州経済はtoxandria氏が説くように、歴史により蓄積された知恵から、形成されていて、マネーゲームという癌細胞を抑えるように働いているというのは、重要な点だと思われる。
 今、ここでは、詳論しないが、資本主義には、実に不思議な哲学的な力学(=魔力)がある。マルクスはそれを貨幣の形而上学と呼んでいたと思う。マルクスの直観(もっとも、ゲゼル研究会の森野氏の見解では、プルードンからの剽窃ということであるが、議論の便宜上、マルクスのものとしておく。)は、鋭敏であると思う。
 結局、ポスト・モダン哲学は、貨幣哲学を問題にしていたと言っていいくらいだと思う。しかし、ポスト・モダン哲学は、連続性(正に、貨幣の本質)から脱出できなかったので、資本主義の問題を解くことができなかった。
 不連続的差異論を包摂したプラトニック・シナジー理論によって、この貨幣問題を解明する光が見えたと考えられる。toxandoria氏のいう欧州型市場経済とは、債権者という差異を投資家の同一性から保護する意味合いがあるのだと思う。問題は、投資家も差異になりうるのであるが、貨幣・資本の量的増加(魔女の予言/マクベスの「投機」)しか眼中にないので、バブル、バブル崩壊、そして、社会の解体へと向かうしかないのである。
 別稿で、プラトニック・シナジー理論による貨幣哲学を新たに試みたい。


[希望のトポス ]「ケインズ政策 」へ救いを求める土壇場の「ブッシュ流・市場原理主義 」の没落CommentsAdd Star

【画 像】

これらの画像は、当記事の内容と直接的な関係はありません。「小泉劇場 」→「安倍の美しい国の崩壊」の下で伏流する余りにも“ドス黒い汚水の流れ”が見えてきたので、気分転換のつもりで「ドレスデン歌劇場室内管弦楽団森麻季 」のコンサートをご案内しておきます。


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・・・・・・・・・以下、本論・・・・・・・・

これは直近の記事(参照、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070919 )で書いたことですが、市場原理主義 経済には神ならぬ“弱肉強食の生存競争”という悪魔(=市場のダークサイド)が巣食っています。敢えて言うなら、<人間が生きる修羅場>には疑いなく“神と悪魔”が並存しており、この現実から目を逸らすことは許されないのです。だからこそ、ジョン・メイナード・ケインズJohn Maynard Keynes/1883-1946)はグローバリズム 市場における資本主義の適切な管理で「悪魔的な効果」を抑制し、「神的な効果」を引き出すことを重視したのです(参照、http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070826 )。

http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070921/p1

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『toxandoria の日記、アートと社会』


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http://d.hatena.ne.jp/toxandoria/20070921/p1